ヘッドライトは基本ハイビーム!? 道交法をタテに「正義」を振りかざす警察の時代錯誤感

車・交通

 

ここにきてヘッドライトの使い方が混乱しつつある。きっかけは警察の「ヘッドライトはハイビームが基本。ハイビームを積極的に使え」という啓蒙活動だ。また、最近になって「信号待ち中のヘッドライト消灯は道交法違反」という話も出回り始めた。実際、道交法を見ると「夜間走行はハイビーム。信号待ちでの消灯も違反」である。


しかし。走行車両が多く、歩行者や自転車の多い我が国でハイビームなど多用したら、ケンカを売りまくるようなもの。最近のハイビーム、道交法を作った時と比べモノにならないほど明るい。特にLEDヘッドライトの登場が問題。懐中電灯のLEDですら直視すると目を痛める。自転車や歩行者がハイビームを照射されたら目くらましと同じ。


対向車だって一瞬であってもハイビームを浴びたら不快だ。ロービームへの切り替えが少し遅れようものなら目にハイビームの残像も残ってしまい、視野の一部欠損も出る。警察は突然時代遅れの法規を、さも「正義」のように掘り出し、それを鵜呑みにして警察ヨイショするメディアが広め、世の中に混乱をもたらすから困ったモノだ。

 

 

■原理主義を振りかざすメリットは?

 

原理主義を是とすれば「速度違反は1km/hでもダメ!」である。けれど最高裁の裁判官だって守れない制限速度は(一度、最高裁の裁判官を後ろに乗せた公用車の追跡したら、霞ヶ関から首都高に入った途端、スピード違反していた。これを容認したワケです)、誰だって守っていない。ヘッドライトも現代の技術を中心に考えるべきだろう。


ということで基本はロービームである。対向車だけなく、歩行者や自転車に対してもハイビームを使うべきじゃない。ハイビームで歩行者を照射し、怒鳴られるケースだってありあります。全く交通量無く街灯も無いような暗い道なら、積極的にハイビームを使いたい。というか、そんなこと言われなくたって皆さんやっていることだろう。


信号待ちでのヘッドライトはどうか? 一昔前までの常識だと、ヘッドライトの電力消費量が多かったため「渋滞の多い都市部だとバッテリー上がりの原因になるから消した方が良い」。また、カッティング技術の低い時代に作られていたヘッドライトは、ロービームにしていても光が上に漏れてしまっており、前を走るクルマにとってまぶしかった。


けれど今やヘッドライトの消費電力が下がり、常時点灯で何ら問題無し。上方に漏れる光も皆無に近い。だとすれば、走り出した時の再点灯忘れを防ぐ意味で常時点灯でいいと考える。そもそも2輪車などは常時点灯になった。ただ自分のクルマが背高で、前のクルマは車高低いような時であればヘッドライトを消してあげた方がマナー的に正しい。


ヘッドライトも走行速度も周囲の交通環境や皆さんの使い方に合わせていれば反感を買わず、事故に遭う確率だって低くなる。本来、法規は技術の進化に合わせたり、時代によって変遷する社会常識に沿わせて行くべきだ。古い法規であれば、突如原理主義に戻り遵法を訴えるので無く、現実を考えたらいい。警察もマスコミも100%信じないことだ。
 

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自動車評論家

国沢光宏

1958年東京中野生まれ ベストカー編集部を卒業しフリーランスに。以後、冴えない自動車評論家稼業。ベストカー、カートップ、エンジン誌などに寄稿。ラジオやTVのコメンテーターも。WRC出場2回。2005...

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