仁義なき「焼肉」論争! 1回裏返し VS 複数裏返し、どっちが美味しい?

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所さんの目がテン!

 

最近、よく聞く焼肉の美味しい焼き方が「1回裏返し」。しかし、これに真っ向から反論するのが「複数裏返し」。最も美味しい焼き方はどちらなのか?徹底検証!

 

 

■仁義なき焼肉論争 一回裏返し VS 複数裏返し

 

最近よく聞く、焼肉の美味しい焼き方が「お肉を裏返すのは1回だけ」。今や、焼肉の常識とまで言われる焼き方ですが本当なのか? この焼き方を推奨する牛肉王・石原隆司さんによると「焦げを作ることが大切で、一回裏返すだけで十分美味しくなる」とのこと。

 

しかし、この1回裏返す焼き方に異を唱える人が、肉にまつわる記事を書く肉食系ライター・小寺慶子さん。小寺さんによると肉を焼く位置も重要なのだとか。温度が色で分かる「サーモカメラ」で見てみると、火が当たる両端が、およそ160度以上の高温に! 一方、鉄板の中央部分は、およそ120度。意外にも温度が低いことがわかりました。小寺さんは、この温度が低い中央部分で何回も裏返すと、ふっくら焼きあがって美味しくなるのだといいます。果たして、1回裏返すのと、何回も裏返すのでは、どちらが美味しく焼けるのか⁉ 2人には同じカルビ肉を焼いてもらいます。

 

1回裏返す派・石原さんからが肉を置いたのは、鉄板の端の、高温部分。しっかりとした焦げを作りやすくなるといいます。そして、肉を裏返したのは、焼き始めてから38秒後。しっかり焦げができていました。そして、わずか57秒で焼き上げた肉には、香ばしい焦げができ、レアに近い焼き上がりに。その味は肉汁をしっかりと堪能できる焼き方でした。

 

 

続いては、複数裏返し派・小寺さんに焼いてもらいます。まずは、鉄板の中央。低温部分で焼き始めます。鉄板に肉を乗せわずか15秒で裏返し。そして、2回目は30秒後。この後、怒涛の勢いで肉を裏返していく小寺さん。7回目は、5秒待ってから裏返し、最後に、また5秒待ってから裏返し、合計8回も裏返して完成! 焼いた時間は、1回裏返しより30秒も長い。少し焼きすぎにも思いますが、その割には焦げが少なく中はミディアムレア!

 

その味は、肉がほどけていく感じの柔らかさ。どちらも甲乙つけがたい美味しさ。 そこで、それぞれの焼き方で焼いた肉を、現場にいたお客さんにも食べ比べてもらいました。

 

結果は12人中6対6、なんと美味しさ対決は互角に。そして、それぞれ味わいが違うとの評価が!

 

「1回裏返す」焼き方

ホットプレートの場合は160℃くらいに設定。

  1. 鉄板の場合、高温になっている「端」の部分で「焦げを作る」。
  2. 7割ほど火が通ったら、裏返す。
  3. 残りの3割は「軽く火を通す感覚」で焼き上げれば完成。

 

「複数裏返す」焼き方

ホットプレートの場合は120℃くらいに設定。

  1. 鉄板の場合、低温になっている「真ん中」の部分で焼き始める。
  2. 鉄板に接している部分に、少し火が通ってきたら、もう裏返す。
  3. 7回裏返したら5秒待って裏返し、さらに5秒待って裏返して完成。合計8回裏返す。

 

ポイント1

1回裏返しは『肉っぽくて美味』、複数裏返しは『ふんわりした食感』ということなのだ!

 

■1回裏返しと複数回裏返しで生まれる肉の違いを調査!

 

焼き方の違いで、肉の味にどんな変化が生まれるのか? 食品調理学の専門家、渋川先生によると、焼いている時の肉の内部温度によって変わるといいます。では、内部温度が違うと肉にどのような違いが生まれるのか? 電子顕微鏡を使って観察。用意したのは、内部温度が、55℃/65℃/75℃になるように焼いた肉。切片を切り取り、肉の組織を拡大してみます。

 

まずは比較のために、生肉をみると、筋膜で束ねられた「筋繊維」が隙間なく詰まっています。筋繊維が、55度や65度になるとわずかに縮んでいました。それが、75度になると、筋繊維が激しく縮んでスカスカになっていたのです。渋川先生によると、そもそも筋繊維は、熱で縮む性質があり、65度を境に収縮が一気に激しくなり、硬くなっていくといいます。さらに、筋繊維が縮むことで、組織の中に閉じ込められていた水分や旨味成分が、肉汁となって外に流れ出してしまいます。つまり、最も肉汁が残りつつ、火が通り歯切れも良くなる理想的な内部温度が「65度」。そこで、2つの焼き方をした、お肉の内部温度は、実際に何度なのか? 調べてみると、一回裏返したときの内部温度は65.3℃。複数裏返しは68.5℃。2つとも内部温度は、お肉が美味しく焼ける理想的な65℃近辺だったんです!

 

 

2つの違いは一体どこに!? 焼肉の美味しさに欠かせない4つの項目でさらなる科学的な検証を行います。まずは、「ジューシーさ」。同じ部位のほぼ同じ重さの肉を用意。一回裏返す焼き方は、焼く前と比べて、0.79g軽くなっていました。一方、焦げのない複数裏返しは、焼く前と比べて0.9g軽くなっていました。その差はわずか、およそ0.1g。ジューシーさと関係なかったんです。

 

次に、旨味成分の量を比較。結果は、また、ほぼ同じ結果に…。

 

今度は、食べた時の柔らかさを計測! 「1回裏返し」で焼いた直後、お肉の硬さは、5万4731パスカル。「複数裏返し」は4万9648パスカル! ついに、ハッキリとした差が出ました! 複数裏返して焼いた方が、10%以上も柔らかいという結果に!


香ばしさを感じる香り成分は、1回裏返した方が、およそ15倍も強いことが判明!

 

ポイント2

『ジューシーさ』と『旨味成分』は、ほぼ同じだったものの『硬さ』と『香り』が全く違っていたのだ!

 

■焼肉は少し待ってから食べるとウマい⁉

 

 

焼肉通の間では、焼肉は、焼いてすぐに食べるのはNG。1分ほど休ませた方が良いとのこと。一体何が変わるというのか? お肉を焼いた後、1分間休ませて食べてみると、休ませただけで食感が変化!

 

食品調理学の専門家、渋川先生によると、肉が焼かれた直後は、筋繊維が縮むことで場所によって肉汁の量に偏りができます。しかし、そのまま置いていると、肉汁が、肉全体に吸収されることで、肉汁の量が均一化されて、食感が変わるといいます。

 

ポイント3

焼肉は、焼いた後に1分間休ませた方が食感が変化して、別の味わいを楽しむことができるのだ!

(2017年1月22日放送「焼肉の美味しい焼き方」より)


【番組情報】

「所さんの目がテン!」

放送日時:毎週日曜 7:00~(日本テレビ系)

 

毎回、身近なテーマを取り上げて、やってみないと結果がわからない無茶なオリジナル実験を敢行。多くの驚きと発見していく、所ジョージがMCの科学バラエティー。

 

MCの所ジョージ(左)と、アシスタントの佐藤真知子アナ

 

■4/28(日)の放送は…

「“曳家”の科学

 

世界が驚いた! 歴史的建造物を解体せずにその形のまま曳いて移動させる日本の伝統技術「曳家」。

 

 

ただ移動すればいいというわけではない建物大移動。職人の技術が詰まったミリ単位の繊細な作業に、実験プレゼンターも驚きを隠せない様子で……。

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所ジョージがMCを務める科学バラエティー。毎回身近なテーマを取り上げ、実際にやってみないと結果がわからない無茶なオリジナル実験から、多くの驚きと発見を見つけていきます! 1989年10月1日から日本テレビ系列(...

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