キケンな10連休明け…いじめから子どもを守る3つのポイント

人間関係

 

新しい時代が幕を開け、いよいよ“令和の仕事初め”という方も多くいらっしゃるでしょう。長く休まれた方には、ちょっとしんどい連休明け。


それは子どもたちも同じです。久しぶりの登校にワクワクする子がいる一方、緊張したり、落ち込んだ様子の子もいるでしょう。その原因が、“友だち関係の悩み“であることもしばしば。この時期の子どもたちの様子は、新学年の学校生活を見守る上で、大切なヒントを与えてくれます。

 

 

■5月~6月は“いじめ”が始まりやすい


4月にクラス替えがあった教室でも、5月から6月頃にかけて人間関係が固まり、いじめのターゲットが定められることが少なくありません。その兆しが、ゴールデンウィーク明けの子どもたちの変調に表れてくることもあります。


子どもたちは担任の先生の力量をクールに見ていますから、先生の“抑え”が効いていない、と感じられたり、いわゆる“荒れた”クラスなどでは、いじめが発生しやすい傾向があるようです。いじめは1年を通して、いつでも起きますが、5月~6月頃をひとつのピークと捉え、子どもたちが教室や部活動の集団に馴染んでいるのか、見守る大人の意識は大切です。

 

 

■「登校時」「下校後」「授業参観」で見るべきポイント


子どもの変調に気を付けたいポイントを3つに分けてお話します。


1つ目は、登校時です。朝、なかなか起きてこない。お腹が痛い、頭が痛いと言う。朝食が進まない。学校に行きたがらない。こうした、いつもと違う様子があれば、「学校で、何か悩みがあるのかも」と想像してみましょう。


ただし、いきなり子どもに「何か悩みでもあるの」とか「いじめられているの」と問い詰めるのは禁物です。体調が本当に思わしくなければ、無理はさせず、まずは、子どもの話に耳を傾けてください。そして「いつでもあなたの味方だよ。大切に思っているよ」と伝えてあげてください。


2つ目は下校後のタイミングです。いつもすぐに手をとるスマートフォンを見ようとしない。友だちの話を嫌がる。食事が進まない。夜、よく眠れていない、などの変調はないでしょうか。


3つ目は、授業参観時です。学校での子どもの様子を知る貴重な機会ですが、ポイントは、授業中でではなく、「休み時間」にあります。授業と授業の間の5分休みや、教室への移動中、中休みや昼休みなど、「自由な時間」にこそ、子どもたちの人間関係が垣間見えます。


校庭や教室で、お友達と元気に遊んでいるでしょうか? もちろん、ひとりで読書などをするのが好きな子もいるでしょう。大切なのはその「表情」です。心から楽しんでいる様子なら問題はありませんが、落ち着かずに不安そうだったり、寂しそうだったり。おどおどした様子があれば、心に留めておきましょう。大人がいじめに気付くポイントについては、拙書『いじめで死なせない』(新潮社 2018年刊)にも詳しく記しておりますので、よろしければ参考になさってください。

 

 

■心配があれば、まず子どもの話を聴いてください


親として気になることがあれば、まずは時間を作って、子どもの話にじっくり耳を傾けてください。


最近の学校の様子、友だちとの関係など聴くうちに、悩みを話してくれるかもしれません。学校で生活する主人公はあくまで子どもです。親が結論を決めつけたり、「あなたにも悪いところがあるのでは」などと追及すると、子どもは心を閉ざしてしまいますから注意してください。


もしもいじめが疑われ、深刻な状況でしたら、学校と連携をとる道を探りましょう。いきなり「うちの子がいじめられています」と追及モードで電話すると、良い連携が取れなくなってしまいますから、「子どもの話を聴いたところ、〇〇と言っていますが、確認ください」と、「事実」だけを伝えるようにしましょう。


電話の相手は、担任の先生とは限りません。校長先生や副校長先生、学年主任や養護教諭、専科の先生など、「子どもが信頼している先生」に相談することが大切です。


子ども同士のトラブルは日常茶飯事ですから、過剰反応は逆効果になることもあります。普段から子どもの様子をよく見ておき、「これは辛そうだ」「おかしいかも」と気付ける、大人の側の感度をあげておくことが大切です。


そして、発達段階が未熟で、時には過剰に攻撃的になってしまうことがある子どもたちのトラブルには、大人が介入し、「人を傷つけてはいけない」ということを、その都度、丁寧に伝えていくことが何よりも大切だと思います。


いじめ被害をなくすための第一歩は、わが子を加害者にしないこと、なのです。
 

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元 日本テレビ報道キャスター

岸田雪子

フリーキャスター・ジャーナリスト。早稲田大学法学部を卒業、東京大学大学院情報学環教育部修了後、1993年日本テレビ入社。報道局社会部記者、政治部記者を務めた後、ディレクターとして「真相報道バンキシャ!」「N...

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