妻から「拒絶」され続けた夫たちが、ひそかに通うヒミツの場所とは…

人間関係

 

中高年のセックスレスは今や珍しくない。かつてと違い、今は「妻からの拒絶」も多い。夫婦関係が険悪になると困るから、男たちも無理強いはしないことがほとんどだ。だが、そんな悶々とする男たちは、いったいどこでどうしているのだろう。

 

 

■あきらめて酒場で酔う

 

妻に拒絶された男たちの中には、行きつけの飲み屋やバーで同志を見つけることもあるようだ。

 

「週末になるとよく行くバーがあります。そこへ行けば誰かいるし、マスターやママと話すことでストレス解消にもなる。会社名なんて言ったこともないけど、それがいいんですよね。背景を知られないままに楽しめるから」

 

そう言うのはツカサさん(45歳)。結婚して15年、ふたりの子がいるが、家庭は「妻のもの」で、自分が入り込む余地がないとさえ思っていると話してくれた。

 

「子どもの受験とかエアコンが壊れたとか、つまりお金がかかることは“相談”という形での事後報告がありますが、あとはすべて妻の判断で家庭は回る。そういうものなんでしょうね」

 

だからこそ彼は仕事に集中できる。それも事実。だから彼は妻には逆らわない。7年くらいセックスレスだが、それも妻からの拒絶だった。

 

「最初は疲れたからと断られていましたが、最後は『もういいじゃない、しなくても』だった。そう言われたらしかたがないですよね。それから行きつけのバーを数カ所、作るようになったんです」

 

会社以外で友人ができ、店ぐるみでつきあうようになって、自分の居場所を見つけたという。それでも、ときに悶々とした気持ちが晴れないことはある。

 

「風俗に行ってもいいんですが、最近はそんな気持ちも薄れてきました。風俗に行くくらいなら、バーで女性に一杯奢って楽しく話をする。それだけでいいな、と。めんどうな関係になると、あとが大変だし」

 

男だって性欲を解消しさえすればいい、というわけではないのだとツカサさんは強調する。女性と親密になるだけで、満たされる何かがある。それがないのが寂しいのだ、と。

 

だから今日も、彼は馴染みのバーへと向かう。

 

 

■個室ビデオで

 

アキラさん(48歳)は、最近、密かに「個室ビデオ」に通っている。それも、きれいな設備の整った店ではなく、昔ながらのビルにひっそりとある店だ。

 

「ちょっと背徳感があっていいんですよ(笑)」

 

25歳のときに高校の同級生と結婚。上の子はすでに就職、下の子は大学生だ。妻は専門職でバリバリ働いている。

 

「とにかくエネルギッシュな人なんですよ、妻は。休みには友だちと遊びに行っちゃう。今や男女の関係ではなく、同居人ですね。仲が悪いわけじゃないけど、男女としての関係は抜け落ちています。それを望んだのは妻だけど」

 

そんなわけで、彼は密かに個室ビデオに通う。狭い個室でDVDを観ながら、こっそり自分を癒やしているのだ。

 

「なんとなく若いころを思い出します(笑)。ただ、不倫なんかする気はないし、ひっそり楽しめればそれでいいかな、と。家庭を壊すようなことはしたくないですから」

 

個室ビデオで時間を過ごす男性というと、どこか孤独感が漂うが、本人はそうは思っていない。誰にも邪魔されない時間に楽しみを見いだしているようだ。

 

秘密の場所と時間を作り、非日常を味わいながら、欲望とストレスをうまくコントロールすることも、今の時代、必要なのかもしれない。

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ノンフィクションライター

亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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